前回の記事に引き続き、カナダで入院した話を書いていきます。
最初から読まれていない方は、最初から読んでいただくとわかりやすいと思いますので、下のリンクからどうぞ↓
今回は、1週間ほど入院した病院生活でのルーティーン、入院中に受けた検査の話や、入院中に一番驚いたことを中心に書いていきます。
入院中のルーティーン
うる覚えですが、一日のルーティーンとして
毎朝6時くらいにナースが朝一回目の確認をしに来られていました。血圧や体温の測定です。
7時ごろに採血。私は勝手に担当看護師が採血をすると思っていましたが、採血の担当の方、英語でPhlebotomist(フレバータムストゥという感じの発音)という専門の方が採血をしに来てくれます。
それから朝ごはんを頂き、朝ごはんと一緒に来る翌日の食事リストから、自分が希望する食事を選んで記入します。
この時間が一番幸せな時間でした( ̄▽ ̄)
病院食についてはもう少し詳しく後ほど別記事で書きますね。
↓書きました!
午前中か午後かに掃除の方が来られて、
確か12時ごろにお昼ご飯、そして5-6時ごろに夕飯が届けられていました。
そして11時頃に一日の最後の血圧等チェックがあったと思うのですが、入院後半ではもう少し早かったような記憶があります。
夜は9時頃に顔を洗って歯磨きをして。。。本を読んだり、先に眠りにつくこともありました。本当に、ゆーっくり過ごしました。
シャワーについては、シャワー室があまりきれいじゃなかったのと、
点滴を外して腕を濡れないように袋に入れてテープを貼り付けた状態にしないといけず、そのこと自体が一大イベントだし、
こうなると片手がうまく使えなくて大変ということもあり、入院中一度だけ浴びました。
毎日、その日に何か検査をすることが分かっていれば分かった時点で教えてもらっていましたが、
入院中はほとんどの時間「今日なにがあるんだろう?いつまで入院するんだろう?」という状態で過ごしていました。
その日の担当ドクターや定期チェックに来るナースに今日の私の予定を聞いても、「まだわからない」と言われることがほとんどだったわけです。
隔離されている必要があったため、部屋から出ることも禁止でした。
なので一日中何もしない日もあり、そんな時は医療英語でわからないものを調べたり、電子書籍を読んだりしていました。
慣れてきた入院生活
最初は入院生活について全くの無知でしたが、数日経つと点滴の移動もお手の物。
点滴は移動用のスタンドに繋がれていますが、点滴を調整するデバイスがコンセントで繋がれているのでプラグを抜いてスタンドに括り付けて移動していました。充電式なのでもちろん抜いてもすぐに停止することはありません。
血圧チェックの時も、自分でパルスオキシメーターを指につけるようにもなっていました。
部屋の重たそうな分厚いドアはナースもドクターも誰も閉めていくことがなかったので、
「様子がわかるように閉めたらダメなんだろうな。」と勝手に思い込み、ずっと全開で開けていました。
入院最終日に昼寝をしていたときにナースに「ドア閉めとこかー?」と言われ、
「閉めれるんやぁぁあ!!( ゚Д゚)」と心の中で叫んだのを覚えています。笑
まあでもそういうわけでいつも開いていたので、部屋の前を通るスタッフさんたちもよく見えたし、
”Hi! Are you alright?”(大丈夫?)と話しかけてくれることも多かったので
ひとり部屋でしたがあまり孤立したような感じはしませんでした。
入院中に受けた検査
入院中、部屋から出て受けに行った検査は、CTスキャンと眼科での検査でしたが、どちらもトイレに行きたいという思いでいっぱいの体験となりました。
トイレに行きたい!のCTスキャン
CTスキャンは内蔵の確認のためのもの。
造影剤を必死で飲んだのを覚えていますが、飲み始めて少し経つと飲んですぐトイレに行くような感じになり、検査では一部はっきり映らなかったようでした。(頑張ったのに)
点滴の繋がれたストレッチャーで、CTスキャンの待合エリアまで移動。
外部から検査で来た患者さんたちもいましたが、入院患者はストレッチャーでやって来てストレッチャーに乗ったまま通路に並んでいました。
結局感覚的に合計45分くらいは待ったと思うんですが、その間トイレに行きたいのに近くに看護師がいないという状況が何度かあり、
平然を装いつつ膀胱は必死。点滴でストレッチャーと繋がれてるので、看護師さんに毎回外してもらう必要があったわけです。
わかる人にはわかると思うんですけど、たくさんお酒を飲んだ時に、さっきトイレに行ったのにまた行きたくなる現象あるじゃないですか。
まさにあんな感じ。
結局この待ち時間に2回行ったと思います。
スキャン室にもストレッチャーごと入り、スキャンの台の横につけられるので自分だけ台に移動します。
優しいおじさん技師の方が担当でした(*´꒳`*)
「機械の合図に合わせて息を止めたり吐いたりしてね。おしっこが漏れる感覚になるけどそれが普通だから。」
おしっこが漏れるような、とな?(@_@;)
この時トイレが近くなっていたこともあり、逆にマジで漏れてるのに検査のせいだと思ってしまわんだろうかと少し心配になりましたが
漏れるようなというよりは、お腹の辺りがじわ〜ん、もわ〜んとする感じでした。不思議な感覚です。
検査が終わると、またストレッチャーに乗って部屋まで連れて行ってもらいました。
トイレに行きたい!の眼科受診
病室の壁が白めの色だったからなのかはわかりませんが、頭痛と共に視界にもやがかかるような気がしたのでそれを訴えると、次の日には病院併設の眼科受診となりました。
今回移動は車いすにて。
眼科の受付まで送ってもらって待っていた時、受付の方が電話で話しているのが聞こえましたが、
クリニックからの紹介だと3か月先の予約となるようで、やはり入院患者最強です。(当たり前か)
そして眼科でも「トイレに行きたいのに行けないアクシデント」に遭いました。
先にドクターではなくスタッフの方により問診と点眼等の処置がされたのですが、
車いすが入れる部屋を探して入れてもらえたものの、検査の機器がうまく動かず。
その方が「待ってて!」と言って出て行き、なんと50分くらい戻ってきませんでした。その間部屋で一人っきり。瞳孔が開く点眼もされていたので視界もぼやけている状態。
車いすが大きな機械と壁の間にガッチリ挟まれ、自分一人で簡単には抜け出せず。
部屋のドアは開いているものの、私がいた場所からドアはすぐ近くではなく、あまり人も通らずで、人も呼べない。。
点滴をしているせいなのか、入院中、いつもよりトイレが近くて、この日も同じく、近かったわけです。
車いすに点滴で繋がれているので、助けを呼ぶには車いすごと移動しないといけない。。
もう、漏れる・・・となって本気で車いすを動かし、部屋のドアのところまでなんとか行けて、廊下に顔を出して遠くにいるスタッフさんについに気づいてもらえたわけです。
担当してくれてたスタッフさんは、ランチに行ったみたいでもういませんでした(^_^;)マジか
せめてどれくらい待たないといけないかだけでもわかる範囲で教えてくれたらよかったのに…
そしてどこに行くのも念の為スマホを持って行った方がいいのかも、と思いました。。
そんなこんなであり得ないような状況に置かれていたわけですが、
そこからは見つけてくれたスタッフさんにトイレまで連れて行ってもらえて、良くしてもらえました。
割と有名なドクターにも診てもらえて、異常ないということだったので、結果オーライです。
こんな感じで、入院中の検査は「まじでトイレに行きたかった」と強く記憶に残っております(^_^;)
入院中に一番驚いたこと
採血専門の方がいることにも驚きましたが、それよりも驚いたのは、移動専門のスタッフがいるということ。
検査で部屋から出て遠くまで行くとき、ナースが移動専用スタッフと連絡を取るようで、
ストレッチャーでも車いすでも、出かける準備まではナースがしてくれて、部屋の外に一時放置されます。
そこに移動専用スタッフがやってきて、私の名前の確認をし、検査場所まで運び終えると去って行きます。
帰りも、検査室の外で移動専用スタッフを待ちます。行きと同じような感じで部屋に着いたら去って行きます。
行きと帰りが同じ人ということでもなく、きっと移動専用のスタッフが何名かいて、呼ばれたら順に出動されるんだと思います。
こんな仕事もあるのかーと、大変驚きました。日本にもあるのかな?
感謝の心でいっぱいになった入院生活
というわけで、今回は入院生活について書きましたが、
入院生活はどうだったかを一言で言うとするなら、心が癒された日々だったと言えます。
私の話に耳を傾けて必死で原因を探ってくれたドクターの方々、
毎日血圧チェックの際にちょっとした話し相手になってくれたナースの方々、
出勤したら必ず声をかけてくれた夕方のスタッフさん
入り口まで届けられる健康的な食事に関わる全ての方々。
トロントから当たり前のようにすっ飛んできてくれた義理の姉さん。。。
今日の晩ご飯とか、部屋の掃除とか、なーんにも考えずに、自分とだけ向き合い、自分のために時間を使っている時間を過ごし、
自分のことを気にかけてくれる方々、そして何をせずとも目の前に出てくる食事に、心の底から自然と込み上げてくる大きな感謝の気持ちを感じる時間は、すごく幸せな時間でした。
誰かに感謝することって、心を癒すんだなぁと、初めて気づくことができました。
今回はトントントンと、考える間もなく救急外来から入院となりましたが、
その直前まで、カナダで入院することに対して少なからず不安はあり、
今考えれば、「入院したら緊張と不安の日々を送るんだろうな」と心のどこかで思っている自分がいたと思います。
でも全くそんなことはなく、むしろ心を癒すことができた時間を過ごせたことに、自分でも驚いたというのが正直なところです。
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長々と書いてしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
次回は、退院時の手続きや、その後の診療について書こうと思います。
つづきはこちら↓
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