以前の記事で出産エピソードをご紹介した通り、カナダで無事出産を果たしました!
さて、今回は出産の「その後」の話をしたいと思います。
出産後、退院までどんなことが行われるのでしょう。
赤ちゃんが産まれて胸いっぱいでうろ覚えのところもありますが、覚えている範囲でまとめます。
経膣分娩なら一泊のみ
本題に入る前に、先に示したおきたいのが出産から退院までの時間。
これを読んでいる方はご存知かと思いますが、カナダでは日本のように出産後4、5日入院するなんてことはなく、病院にもよりますが1泊が主流だと思います。
私が出産した病院では出産後、経腟分娩なら24時間、帝王切開なら48時間滞在することとなっていたので、経腟分娩だった私は24時間の滞在です。
とか言いつつも、ベビーの採血に来るナースがなかなか来なかったので結果的には36時間くらい滞在したんですけどね。混んでいなかったためか厳しくはありませんでした。
出産後 一日目
出産直後
上で紹介している出産エピソードの記事で書いた通り私は手術室での経腟分娩となりました。帝王切開の準備万端だったけど出番がほぼなくなったクールなおっちゃん麻酔科医が私をわざわざ病室まで運んでくれました。
運んでくれている間も赤ちゃんはずっと私の胸の上にいました(*´▽`*)
赤ちゃんとママのチェック
部屋に戻ると今度はナースがやってきて赤ちゃんの体重や身長の測定、私の血圧や体温も調べられます。この時はまだ点滴がついたままでした。(数時間後に取ってもらいました)。
時間が経ってからは私のお腹を押して子宮の状態の確認や膣の状態のチェックも行われました。
初めての授乳
もともとlatch(吸い付き)の方法はパパママクラスでビデオを見たのでそれが重要なことは知っていました。
ナースにいい具合にクッションをセットしてもらい、いざ!
乳首をベビーの鼻の下にちょんちょんと当てるとベビーが口を開けるのでそのタイミングに合わせてベビーの首を支える手をおっぱいに押し付ける感じ。
自分で言うのもあれですが、ベビーと息ぴったりでうまくいきました。
ちょっと痛いけど、こういうものかな?と。
でもこの後も吸い付きはいいのに乳首が痛むので次の日に病院内にいるLactation Specialist(授乳の専門家)に診てもらうことにしました。詳しくは読み進めてもらえたら二日目のところに出てきます。
ママ 産後初めての排尿
よく出産後排尿するのが怖いと言う方もいらっしゃいますが、私は我慢をする方が嫌だったので躊躇なくできました。膣の方に流れて欲しくなかったので気持ちお尻をあげる感じで。尿は血が混ざって赤かったです。
ちなみに排便は怖かったですが便秘になる方が怖かったので後日もよおしたときには躊躇いなくトイレに行きました。案外大丈夫でした。
水に溶かして飲む食物繊維を取ってできるだけスムーズにしておくのが必須で、病院でも一回だけもらって飲みました。
シャワーを浴びる
ナースが「シャワー浴びた?浴びるよ!」と一押ししてくれて、出産後初めてシャワーを浴びました。股は変な感じだし血も出てくるしで大変。シャワー前後はナースが手伝ってくれました。洗う余裕もヘアドライヤーもなかった(はず)ので髪は洗いませんでしたが、それでも顔と体がさっぱりして気持ちよかったです。
ナースが様子を見に来てくれる
出産前から部屋に一人担当ナースがついていましたが、産後も一人担当ナースがついて数時間ごとに様子を見に来てくれます。ちょうど授乳の時であれば授乳のセットアップを手伝ってくれたり、痛み止めを持ってきてくれたり、赤ちゃんの排尿等の確認をされたりしていました。
夜中
赤ちゃんと過ごす初めての夜中。数時間ごとに泣くのでおっぱいあげたりオムツ替えたり。新生児が少しでも声を出すと遠くで寝ていた夫の方が私より先に敏感に反応。笑
出産後二日目 退院
小児科医による赤ちゃんのチェック
小児科医は一日目、二日目と両日来て体温のチェックや触診をされていました。
授乳の専門家
吸い付きはできている自信があるのに乳首がやたらと痛いので病院内に常駐する授乳の専門家に診てもらいました(お願いするとお部屋にきてくれます)。
やっぱり吸い付きはうまくできているとのことで、彼女は赤ちゃんの口の中を指で探ったり、泣いたときの舌の位置を見て、
「軽度のTongue-tieっぽいわね。」と言いました。
Tongue-tieとは舌小体短縮症のことで、舌の裏のひだのようなものが生まれつき短かったりすることで、その場合赤ちゃんが舌よりも顎を使って母乳を飲むので乳首が痛くなるらしいのです。
「軽度だから発音に影響はないはずだけど、もし今後も気になる場合はLactation specialistのクリニックのリストをあとで渡すから予約するといいわ。」とのことでした。
その後別のLactation specialistを受診することになります。その時の話はこちら↓
ヒアリングテスト
ヒアリングテストをするナースがやってきたとき私は共用キッチンでトーストを焼いていたのでどんな風に行われたかは見ていませんが、夫によると、「専用のデバイスを新生児の耳に当てて数秒で終わった」ということです。夜中一睡もしていない夫の曖昧な記憶。
病院からもらった書類によると、赤ちゃんの耳に音を流し赤ちゃんがどのように聞こえているか計測するそうです。すぐに結果が出て、もし合格できなければ6~8か月の間に再度受けないといけません。
新生児スクリーニングテスト
新生児のかかとから採血が行われます。これは州によって呼び方が違うようですがnewborn screening などと呼ばれ、代謝異常などを調べる検査。アルバータ州ではNewborn Metabolic Screeningと呼ばれています。
ベビーは泣いていました。やっぱりチクッとするんでしょうね。
書類の記入
出産してから書類が入った封筒が渡されます。新生児や産後についての情報がほとんどですが、その中にいくつか記入しないといけない書類がありました。
・Registration of Birth 出生の登録フォーム
産まれた子供の名前や母親の名前、夫の名前を記入。アルバータ州のものでは同じフォームでSINナンバーとChild Benefitの申請ができます(母親のSINナンバーとサインが必要)。
・Baby’s feeding record
病院内にいる間の授乳やおむつ替えの時間、排便か排尿かなどを記入して提出します。
確か提出したのはこの二つだけだったと思います。
SINナンバーと州のヘルスカードは後日おうちに届きます。授乳やおむつ替えの記録については退院後最低でもjaundice(黄疸)の光線療法の可能性がなくなるまで取らないといけません。
お風呂(沐浴)
赤ちゃんは数日間はお風呂に入れなくてもいいと言われますが、お風呂の入れ方を見せてほしかったのでお願いしました。
丁寧に説明してくれるので自信がない場合はお願いするのもありですよ。
全体的な過ごし方
と、ここまで色々と書きましたが、何もない自分たちの時間では私は基本ベッドの上にいました。
眠ったり、授乳したり、あとは推奨されているSkin to Skin(肌と肌とのふれあい)で自分の胸の上に赤ちゃんを置いていたり。
部屋にはテレビがついていて課金すると見られるようになっていました。一回課金すると12時間見られます。夫が陣痛の気晴らしにいいんじゃないかと出産前に見られるように設定してくれましたが見たのはほんの数時間だけ。
出産後もまだ12時間経っていないうちはつけていましたが赤ちゃんとの時間でほとんど見ることはありませんでした。
ただ出産後朝のニュースをちょっと見て、「私たち以外の人々にとって今日という日は普通の一日でしかないんだよなあ。」としみじみ感じていました。
食事についてはこちらの記事で簡単に触れています↓
病院での新生児・ママの服装
病院にいる間の新生児の服装については着せたい服があれば着せていいと思いますがウチはずっとお雛巻きで、暖かいブランケット2枚に巻かれて幸せそうに眠っていました。Skin to Skinをするのも簡単で、おむつ一丁にして上半身裸のパパママの胸の上に乗せるだけ。
私は帰宅前まで病院のガウンを着ていました(途中で新しいガウンに着替えました)。
退院の条件
退院の条件があり、ママは一定量の尿を決まった回数(2回か3回か忘れました;)することと、赤ちゃんがおしっこを一定回数(こちらも何回か忘れました;)とうんちを一回することで、これをクリアしないといけません。
ママは、トイレの先端側内側に取り付けられた、計量のラインが書いてある入れ物に排尿します。最初は血も混ざった真っ赤な尿。口頭で出たかどうか伝えればよかったのかもしれませんが、私はそれを一応ナースに見てもらってました。
その他、Postpartum Discharge Summaryという書類を受け取り、病院にいる間に乳・膣部分のケアや痛み止めの服用についての説明などをきちんと受けたかの確認、6週間後の産婦人科の予約が必要なこと、どんなときに救急やヘルスラインに電話をすればいいかなどの確認を行いました。
まとめ
というわけで出産後から退院まででした。
新生児に対しては小児科による健康確認や、ナースによる体温チェック、ヒアリングテスト、採血などが行われ、ママに対しては体温、血圧、子宮、膣の確認や授乳など今後についての指導が行われますがそれ以外はフリータイム。
赤ちゃんが産まれて胸いっぱいかもしれませんが、病院で休めるだけ休んでた方がいいです。といっても約3時間ごとに授乳するのでそんなに眠れないかもしれませんが。
あと、赤ちゃんのお世話の仕方で質問があればどんどん質問して教えてもらいましょう。特にお雛巻きの仕方は病院にいる間にマスターしておかないと、おうちに帰ってから赤ちゃんが安心して眠れず大変ですヨ。
では、これから始まる赤ちゃんとの日々を、楽しんでくださいね♪
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