都会に住んでも意外と見られない「カナダの大自然」
カナダといえば「大自然!」というイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。私もその一人でした。トロントにいた1年半ほどの間で、カナダの広さに驚くことはありました。ナイアガラの滝も迫力がありました。ただ、来る前までにイメージしていた「本物の大自然」を感じたことはありませんでした。
きっと、ノバスコシア州やプリンセスエドワードアイランド州に行けばまた違ったのかもしれませんが、それでも私の場合、海より山の方がいつも近くにある環境で育ったので、大迫力の山を見て大自然を感じやすいのだと思います。それにはやっぱり、カナディアン・ロッキーを見る必要があったのだと思います。
今回、「これこそが、私がカナダに期待していたものだ!」と心から思いました。カナダに来るなら是非見て欲しい風景が満載です。長いけど、最後までどうぞお付き合いください。
ジャスパー国立公園って?
日本人に人気の、バンフ国立公園の北に位置する、カナディアンロッキーの中で最大の広さの国立公園。面積は10,878平方キロメートル。日本の岐阜県(10,621.29平方キロメートル。面積都道府県ランキング7位。(参照:http://uub.jp/rnk/p_j.html))と同じくらいの広さです。日本のほとんどの都道府県より広いということです。
ハイキング、乗馬、カヤック、ラフティング、温泉、サイクリング、スキー、スケート、クロスカントリースキー、スノーシューイング、そして、星空観察!と、アクティビティはたくさん。野生の動物に遭遇することも!
ジャスパーの場所
エドモントンからだと車で3時間ほどでジャスパー国立公園の入り口に着きます。そこから、国立公園内の町、ジャスパーまではさらに45分。ロッキーの広い大自然の中のドライブは、とても気持ちがいいものです。
ちなみに、バンフからでも車で行けます。インターネットで調べたら、3時間40分ほどかかるようです。だけど美しいロッキーを眺めながら運転するのだから、それほど長く感じないかもしれません。
旅の様子
エドモントンを出発
エドモントンから出たらまっすぐ一本道。渋滞もないので、私でも運転できそう!
そして、道のりの半分を過ぎた辺りから、見えてきました、ロッキーの山々!!
美しいからってだけではなく、「山」を久しぶりに見るからという理由でも感動しました。カナダの東側では見なかったからなあ。。。
写真は撮ってませんが、国立公園に入るゲートがあります。
2016年4月現在、一日料金は大人一人9.80ドル、一グループ(車1台7名まで)料金19.60ドル。詳しくはリンクを見てください。⇒ http://www.pc.gc.ca/apps/tarifs-fees/tarif-fee_E.asp?park=3
ちなみに、私達はこの前行ったElk islandで、グループ年間パス(136.40ドル)を購入。なので、入り口で待つことなく、スッと通れました♪
この日は晴天。空が青い!!
ジャスパーという町に到着
とりあえず向かったのは、写真の中の大きなおうち。観光案内所です。日本人女性がいらっしゃって、おすすめスポットを教えてもらいました。
The Whistlers Mountain (ウィスラーズ山)
ブリティッシュコロンビア州の、ウィスラーではありません。これは、ジャスパー国立公園の中にある山です。Jasper Skytramというゴンドラに乗って標高2263mまで行けます。さらにそこから歩いて、標高2,463mのところまで行けます。山頂からの眺めは絶景です。
Jasper Skytram
ゴンドラに乗って山頂に向かいます。下の駅は、標高1,258m。ここから、上の駅まで26名乗りのゴンドラを利用します。かかる時間は7.5分。一秒に進む距離6m。9分ごとに出発します。
2016年のスケジュールは、
3月25日から5月20日・・・午前10時から午後5時
5月21日から6月24日・・・午前9時から午後8時
6月25日から9月5日・・・午前8時から午後9時
9月6日から10月30日・・・午前10時から午後5時
一年中運転しているというわけではありません。
2016年の料金は、税込41.95ドル。最初は高いと思ったのですが、上に行ったら、それくらいの価値があることに気づきます。
必ず行くなら、特に夏の間は前もってウェブサイトで予約した方がいいかもしれません。
ウェブサイト⇒ Jasper Skytram
今回はMarch Break(3月の休暇)で子供連れの家族が多かったですが、それでも10分くらい並べばチケットを購入できました。
ゴンドラの中でかっこいいスタッフさんが、「ここで働いているのはオーストラリアの人が多いけど、私はそんな中でも数少ないカナダ人の一人です。」と言っていました。
働きに来ているオーストラリア人がかなり多いらしいです。
山頂に到着
山頂というか、上の駅に到着。きれいです。右側の雪のエリアなんて、誰も足を踏み入れていない場所。とてもきれい。
結構高い場所まで来ています。
この坂道、写真ではわかりにくいのですが、結構な角度です。上に行けば行くほど傾斜が急になり、45度くらいになります。冗談ではありません。
山頂まであと少しというところで、ギブアップ。登るのはいいんですけど、降りることを考えると、上まで行けなかった。くやしい!
傾斜が急なことが、写真じゃ伝わらない。。。
山もきれいですが、ところどころに見える湖の色が信じられないくらいきれい。
向こう側にもいけるみたいなんですけど、スノーシューズとスティックがないと無理ですね。
Lac Beauvert (ボベール湖)
ウィスラーズ山のあとは、観光所で教えてもらった、Lac Beauvertに行きました。Lacは、フランス語でLake(湖)という意味だそうです。上の写真の一番手前の広めの湖です。
ここにあった看板によると、
氷河と川によって生み出された流送土砂は、水中の洞窟を通ることにより、ろ過され、透き通ったきれいな水を作り出す。アクアマリン色は水の分子がばらばらになり、青と緑の光の波長を反射することで作られる。水の深さによって、人の目に緑や青がどのように映るか変わる。
ということです。
グースのカップル。
1日目の夜
Pyramid Islandから星空を眺める!
観光所で聞いたオススメのスポットのひとつに、Pyramid Lake(ピラミッド湖)に浮かぶ、Pyramid Island(日本語ではなぜか、マッキビン島)というところがありました。夜は真っ暗になるので、美しい星空が見られるとのこと。運がよければオーロラも見られる場所ということで、11時頃に行ってみました。
ダウンタウンからPyramid Lake Roadという道に入った途端からもう、真っ暗。何も見えなくて、車に乗っていても怖い。前方のライトだけが道を照らし、お化けでも動物でも何かが出てきてもおかしくないようなところ。。。
それがなんと6kmほどあるんですもの。途中いくつか駐車場のところがあるのでそこに駐車し、外に出て空を見上げてみました。
夜空にいっぱいの星空が。。。
星を撮ることができるようなカメラではないので、写真がないのが残念ですが・・・。
ただその場所は木に囲まれていたので、やっぱり島に行ってみたい!ということで、旅を続行。
GPSには、道のすぐ隣に湖があることが表示されているけど、そんなの信じられないくらい、真っ暗。
Googleのナビによればここらへんから2分歩き橋を渡って島に行くと表示されている、っていう場所まで来ました。
幸い、懐中電灯を持っていたので、照らしながら歩いてみることに。
橋があることすら信じられないくらい真っ暗。そもそも、こんなに怖い思いをして辿り着く先に半球の星空を見渡す場所があるのかもわからない。
私は行く気満々だったけど、どんな橋かもわからないし、どんな場所かもわからないし、安全面も考えて断念しました。それでもきれいな星空を満喫できたので満足。次の日の朝に、次回のために下見に行くことにしました。
Pyramid Island (マッキビン島)
二日目、朝から、ピラミッド湖にやってきました。目の前に見えるのが昨日行くことができなかった、Pyramid Island(マッキビン島)です。こんなきれいな景色も、太陽がないと全く見えません。存在していたのが嘘かのようです。
あの橋の上から夜空を見上げたら、とてもきれいなことだったでしょう。一番近い駐車場からだと、一分ほど歩けばあの橋に到達できたのに。やっぱり、夜いきなり来るのと、明るいときに下見に来ておくのは全然違います。次回は夜真っ暗闇の中、あの橋まで歩けることでしょう。
島から見えたかっこいい山。
Old Fort Point
ここも観光所でオススメしてもらった場所。階段があって、そこから上に登ればいいよ、と言われていたのですが、入り口を間違えて、教えてもらったのとは逆ルートで歩くことに。
ズームレンズを使っていなかったけど、そばに寄っても逃げ出さなかったリスさん。
ここは、もののけ姫の舞台、屋久島の白谷雲水峡になんとなく似ています。この黄色っぽい色がもっと緑色になればですが。
2012年に行った白谷雲水峡の様子↑ |
うーん、こうやって見ると全然違うけど。でも、似た雰囲気を持っていました。
まっすぐに伸びる木々。
奥に行くにつれて傾斜が激しく・・・
途中でコースを外れて歩いたんですが、こんな誰も来ないようなところにひっそりと咲いている花を発見。クロッカスのようです。
今日は、雲が多めの空です。
途中、道なき道を歩きました。人ひとりしか通れないような、細い急斜面。足を踏み外したら転がり落ちて死んじゃうようなところです。やっと急斜面が終わったと思ったら木が倒れていて行き止まりになっていました。それでも木を掻き分けて、なんとかハイキングコースに戻ることができました。
この左の急斜面にコロコロとした糞が落ちていました。動物もこんな急斜面から景色を楽しむんですね。
下の方に羊がいます。
この傾斜面から足を滑らせたら、命はないと思います。風が強かったので怖かった~。
羊達がいる場所まで降りてきました。
角が大きい!そういえばカルガリー動物園で見た!Bighorn Sheepです。
↑この右側の二頭は、双子?笑
もし私が動物だったら、たとえ命の危機が近くにあろうとも、大自然の中で生活したい。
さようなら、ジャスパー
というわけでジャスパーに別れを告げ、エドモントンへ帰ります。
帰り道はまた違った風景を楽しめます。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
カナディアン・ロッキー。私がカナダに期待していた大自然は、そこにありました。ゴツゴツして連なる山々と、透き通った青色の湖、夜空いっぱいの星・・・
一泊二日では見られるところに限りがありましたが、それでもカナダの大自然を存分に感じることができました。できるアクティビティもたくさんあるし、四季によっても、時間によっても違った風景が楽しめるので、今後また訪れる予定です。
もし旅行で来るなら、日本で国際免許を取得してきて、レンタカーでカルガリー⇒バンフ⇒ジャスパー⇒エドモントンかその逆のコースで周るといいんじゃないかなと思います。
おまけ
旅行中に食べたものを紹介します。
ランチ
Coco’s Cafeにて。
おなかがペコペコだったら足りないかもしれないけど、味はおいしい!スープは辛め。
ディナー
Earlsにて。
ウエスタン系だけでなく、カレーとかビビンバなど、アジアフュージョン料理も提供するお店。
アジア人のお客なんて、私達くらい。。。ウエイトレスさんは絶対オーストラリア人だった!
カラマリ。
ステーキ♪レアに挑戦したけど、半分はミディアムレアだった。まあ、ステーキ屋さんじゃないのでしょうがない。
パスタ。
バーガー。
この景色を見ながらのディナーは最高。
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