NHL ALL STAR GAME 2016が開催されました。これは、北米にいて、アイスホッケー好きなら是非観て欲しいテレビ番組です。とっても面白かったのですが2016年の分はもう終わってしまったので、来年以降のためにNHL ALL STAR GAMEについてと、今年の感想を書きます。もし興味があれば、Youtubeで検索して見てください。
NHL ALL STAR GAMEとは?
まず、NHLとは、National Hockey Leagueの略で、北米のプロのアイスホッケーリーグのことです。NHL All star gameは、そのリーグの中からNHLによって選ばれた優秀な選手達と、ファン投票によって選ばれたエリアキャプテンが、一年に一度終結し、エリア毎に1日目は東と西、2日目はAtlantic(東)、Pacific(西)、セントラル、メトロポリタンの4チームに分かれて戦います。1947年に始まったイベントで、今回はアメリカのテネシー州にあるNashville(ナッシュビル)で行われました。
1日目の競技種目の内容
合計で2日間に渡って行われます。1日目に選手の技量を競い合い(Skills Competition) 、2日目にアイスホッケーの試合が行われます。
下記、1日目の競技種目を並べました。
Fastest Skater
2チームから一人ずつ出てきて、スケートの速さを競う。最後に最速の一人が、過去の最高記録に挑戦。
Breakaway Challenge オススメ
4人の選手が、独特なパフォーマンスをしながらシュートを決める。ツイッターで投票受付。一番票を多く獲得した人が勝ち。
Accuracy Shooting
シュートの正確さを競う種目。ゴールの四隅に設置された全ての的にパックを当てる速さを競う。
Skills Challenge Relay オススメ
5種目リレー。
1. One timers
三人のプレイヤーが、オフェンスゾーンの別々の場所からシュート。それぞれひとつ決めないと次へ進めない・
2. Passing
一人のプレイヤーが、4つの小さいネットゴールに狙ってシュートし、それぞれ決めないといけない。
3. Puck Control Relay
一人のプレイヤーが、パックをコントロールしながら、コーンをジグザグに滑っていく。
4. Stick Handling
一人のプレイヤーが小さい幅で置かれたパックの間にパックをジグザグに通しながら滑る。
5. Shooting
一人のプレイヤーがゴール前から、相手先ゴールに向けて2つシュートを決める。
Hardest Shot
ゴールにめがけてシュート。パックの速度を競う。
Shootout
6シューターがそれぞれゴールキーパーがいるゴールに向かってシュート。2分3セット。入れた点で競う。
2日目の試合内容
2日目は、4チームがトーナメント戦方式で、合計3試合行われます。1試合2セットで、3人対3人で試合をし、多く点を入れた方が勝ちです。

2016年の見どころ

John Scott(ジョン スコット)選手
各エリアキャプテンはファン投票で選ばれましたが、今回Pacificエリアキャプテンに選ばれたのが身長203cmの、John Scott選手。彼の実力はお世辞でもいいとは言えず、2015年7月にArizona Coyotesチームと、NHLリーグ最低価格給与で契約。アイスホッケーは試合中のファイト(選手同士の殴り合い)が有名ですが、彼はゴールよりも競技中のファイトの数の方が多く、歴代リーグ3番目に「ペナルティ時間対スコアポイントの比率が悪い選手」だそうです。そんな人がAll Star Gameに出たら面白いだろうという思いがインターネットを通してファンの中で広がり、ファン投票で選ばれそうになったときも「Gameに出られるのはかっこいいけど、僕はそれには値しない。」と話し、実際に選ばれてしまったときの会見でも、「こんな会見を開いてもらえる機会はない。この景色を残したい。」と言って会見の席から写真を撮るなど、とても謙虚な様子を見せていました。彼を見るために、今回番組を見たという人も多かったようです。
※彼はファン投票で選ばれた後にAtlantic側のチームへ移動することに。そしてそのチームの一つ下のレベルのリーグ(NHLではない)に属するチームに配属されましたが、今回のAll Star Gameへの出場は認められたそうです。
このように、ショーが始まる前から既にストーリーが出来ていました。
感想
1日目。競技の結果はコチラ (英語サイト)
実は1日目は途中外出したこともあり、ちゃんと見ていませんでした。なので、2日目が終わったあとにYoutubeで見ました。上のリストのオススメと書いてあるのが個人的にオススメです。氷の上でスケートするだけでも簡単なことではないのに、それでパックを追いかけて、コントロールしてパスしたりシュートしたりするのってすごいな、としみじみ。これまでも思ってはいましたが、再度思いました。
2日目。
まず、今年初の試みらしいですが、3対3なのが観ている方にとっては面白いです。(選手にとっては「地獄」のようですが。。)優秀選手ばかりなのでパスもうまく決まり、ゴーリー(ゴールキーパー)がうまく守らないと、どんどん点が入ってしまいます。1セット目は、選手達もこの「娯楽」的な試合では怪我をしたくないのか手抜きな感じが見られましたが、2セット目からだんだん本気モードに。
また、各チーム一人ずつ選手がイヤホンとマイクをつけていて、試合中に実況者と話す場面も。その人のマイクが試合中にオン。試合中にHoly Shitって言ったのが丸聞こえ。笑 すぐSorryって言ってたけど。なかなか聞けないものを聞くこともできました。
MVPは…
今回の3試合の点数
Metropolitan 3-4 Atlantic
Pacific 9-6 Central
Atlantic 0-1 Pacific
結果、Pacific(西側)チームが勝利し、MVPはなんとファン投票で選ばれたJohn Scott選手に!ツイッター用のMVP投票の候補3人に入ってはいなかったものの、たくさんのファンが彼を選びました。といっても、彼はなんだかんだでPacific最初の試合9点中2点入れてます。しかもこの2016年のAll Star Gameのホッケー試合の間で1度だけ起きた他選手に対する突き飛ばしも彼によるもの。その後二人は少しだけ「ファイト」しますが、お互いに笑顔でペナルティもありませんでした。このように、要所要所でファンを楽しませてくれました。
他の優秀な選手達よりも確実に目立っていたJohn Scott選手。MVPになって$1,000,000 (約1億円)まで手にして、人生っていつどこで何が起こるか本当にわからないものです。

最後に…
個人的に、アイスホッケーのNHLリーグはこれまであまり興味がありませんでした。トロントで観たいと思ってもチケットは高いし、テレビでやっていても、トロントはよく負けてるし…。だけど今回のNHL ALL STAR GAMEを観て、これからはもっとちゃんと観たいという思いが出てきました。John Scott選手の今後も気になります。
というわけで、このNHL ALL STAR GAME、アイスホッケー好きなら絶対に観るべきショーです。アイスホッケー好きじゃなくても観たらアイスホッケーが好きになっちゃうかもしれません。アイスホッケーに興味がなくても、北米文化についていきたいなら観た方がいいかもしれません。
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